ALSとパーキンソン病に効果期待、遺伝子薬を今冬にも治験…参加患者を募集 (読売新聞オンライン 2022/09/22)
ALSとパーキンソン病に効果期待、遺伝子薬を今冬にも治験…参加患者を募集 (読売新聞オンライン 2022/09/22)
【記事概要】
- 自治医科大などのチームは、神経難病の「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」と「パーキンソン病」の患者に、遺伝子薬を投与する臨床治験を今冬にも実施する。
- ALSに対する遺伝子治療は国内初で、治験に参加する患者の募集を今月から始めた。
- 遺伝子治療は、減った酵素やドーパミンの合成に必要な遺伝子を治療薬として患者に投与するもので、1回の投与で、年単位の長期にわたって効果が見込める特長がある。
- ALSは、体を動かす神経が徐々に壊れて筋肉が衰える病気で、国内の患者数は約1万人。原因の一つが特定の酵素の減少とみられている。
- 計画では、遺伝性ではない「孤発性」というタイプの患者が対象となる。発症から2年以内を条件に、計6人の脊髄周辺に治療薬を注入する。
- 森田光哉教授は、「今回の治験は安全性を確認するのが主目的だが、進行を抑制する効果などがあるかどうかも確かめたい」と話す。
- パーキンソン病は、脳内で運動の指令を伝えるドーパミンが十分に作れなくなり、体が震えたり動きが鈍くなったりするもので、患者は約15万人に上るが、根本的な治療法はいまのところない。
- 前段階の研究で既に人に投与しており、運動障害の改善がみられた。治験は12人を対象に実施する。
- パーキンソン病では、次第に効果が減弱する従来の飲み薬による治療を補う役割が期待できる」